カズレーザーさんはなぜ一瞬で見つかるのか。隠れた名著『ブランディングの科学 独自のブランド資産構築篇』の社内メモ

覚えることはDBA、ただ一つ。
ムロヤ 2026.07.22
誰でも

こんにちは、ムロヤです。

ブランド構築は投資である以上、無駄に溶かさない工夫を巡らせたいものです。

そこで役立つのがブランディングの科学3(?)の『ブランディングの科学 独自のブランド資産構築篇』の本です。隠れた名著です。

今回はこちらに関する社内メモを放出します。

<7月の放出祭、公開済みリスト>

ポイントをかいつまんでご紹介

覚えることは一つ、DBA!

中核となる概念が「Distinctive Brand Assets(特徴的なブランド資産)」です。略してDBA。

ブランドのメンタル・アベイラビリティ(消費者の頭の中で容易に思い出せること)を構築する上で極めて重要。これらの資産は、消費者の記憶とブランドを結びつけ、ブランドが特定の状況下ですぐに思い出されたり、認識されたりするのを助けます。これは、単なる機能的な差別化に留まらない、ブランドの識別性を高めるためのアプローチで、差別化とは違う。USP(独自の強み)とも別物。

  • 具体例としては、ブランドロゴ、パッケージの形(例:コカ・コーラの瓶のシルエット)、ブランドカラー、特定のメロディー(例:コンビニの入店音、テレビCMの曲)、キャラクター(例:auの三太郎、ソフトバンクの白戸家)、さらには特定の体験や思い出(例:90年代に流行したスニーカー)など

要するに識別性の高いビジュアルとかそういうやつ!

埋もれずに、一目で認識してくれる

→記憶が蓄積してもらいやすい

→ 思い出してもらいやすい

ということ!

事例解説

室谷良平 | Snowdome
@rmuroya
ドット絵でもセブン-イレブンと識別できるdistinctive brand aseestsみを感じる
2024/04/10 18:07
0Retweet 6Likes

誤解したケースも。

室谷良平 | Snowdome
@rmuroya
コンビニで手に取るとき「ライザップ監修?」と一瞬思った。<br />
よく見るとウィルキンソンのロゴが黒金なだけなんだけど、人間は文字よりも色やカタチから認識しようとする認知科学みを感じたエピソードでした。<br />
(そしてライザップはDBA獲得してるなと)
2025/09/02 12:56
0Retweet 3Likes

2軸での整理

ロマニウクは資産を2軸で評価する。

  • Fame(知名・想起の広さ):その手がかりを見て、自社ブランドを思い浮かべる人がどれだけ広いか。

  • Uniqueness(独自帰属):その手がかりが自社ブランドにだけ結びつくか。他ブランドや一般カテゴリーと混同されないか。

ロマニウクは2つのうちUniquenessをより重視する。広く知られていても他に流用されていれば、その資産を使うほど競合やカテゴリー全体を助けてしまうため。

主な資産タイプの例

などなど。

このあたりはAIに聞けば出してくれます。

また、昔はこんなふうにスプレッドシートでDBAの現状分析をしていましたが、今やAIにだいぶ任せられるようになりましたね。

あとSONYや任天堂Switchとかでお馴染みのサウンドロゴは今はAIでも挑戦しやすい施策になったものだと感じた。

DBAに関する私の所感

・Distinctive Brand Assets、それは強い個性の表れ。出ちゃう特徴。
違いを作るために意図的に設計することもあれど、意図なんか関係なく突き進んでいたら結果として周りと違っちゃうのもこれまたいい。

・「埋もれんあのアレ」の存在を目指すのよ、Distinctive Brand Assetsは。

・羊文学もYOASOBIもあいみょんさんも、とてもdistinctive brand assetsみが高い。あいみょんさんはギタ女に「カテゴライズ」されないようにブランディングしていたとかなんとか。

・カズレーザーさんもとてもdistinctive brand assetsみが高い。金髪で赤い服装だから。渋谷のスクランブル交差点でもぱっと見で発見できそう。

本書はAmazonのコメント欄ではマーケティングのプロも推薦

nosebleederjpさんは、お写真からニューバランスジャパン マーケティングディレクターの鈴木さん。Rayさんは多分ファミマの足立さんです。

お二人の書評を見るだけでも学びが詰まっています。お二方とも私がリスペクトする方です。

脳科学の観点では

脳科学の観点から見ると:

  • 脳のノードは様々なところにつながっており、ブランドアセットは多様な記憶と関連付けられる

  • 一貫性のあるブランドアセットは、脳内の記憶ネットワークを強化し、ブランド連想を容易にする

  • これにより、メンタルアベイラビリティ(購買文脈での想起)が高まる

  • 結論として、脳科学の知見を活用したブランディングでは、DistinctiveでSalientなブランドアセットを一貫して提供し、幅広いカテゴリーエントリーポイント(CEP)を獲得することが、効果的なメンタルアベイラビリティの向上につながる

想起につなげるための記憶効率の高め方 - 3つの方法

①ロゴ運用をちゃんとやり、ブランドの顔を出す

②埋もれるようなフリー素材になるべく頼らない

③「遭遇時間別のコミュニケーション」を考え、整えておく

前にスノードームのブログでも書きました。詳細はこちらをお読みいただければと。

憶えてもらいやすい努力

どれも当たり前のことなのですが、こういう凡事の徹底がDBAマネジメントです。

その積み重ねが認知効率、想起の確率を高めるのです。

この辺りに興味がある方は、こちらのニュースレターもどうぞ。

では。

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