『戦略の要諦』を読んで、戦略の意思決定とプロスペクト理論が繋がった話
経営者やマーケ部門長のみなさん、戦略の意思決定とかトレードオフをともなう決断って怖いですよね!!
「思い切ってこっちにいくぞ!」とか「ひょっとしたらこうなるんじゃないか、ちょっとフルスイングしていっちょやってみよう!」とするにも、失うリスクがあるから。
空振り三振したらどうしよう…そうなった場合に目標達成できるかな…貴重なマーケ資源を無駄にしてしまわないかな、など。
かといって、ビビってしまうと予算配分にメリハリをつけられず、あれもこれもと手をつけてしまい、結果的に戦力が分散して中途半端な成果しか得られない。
ひとは得る喜びよりも失う悲しみを感じやすい行動経済学の「損失回避性」があります。
戦略上の最重要ポイントや資源配分を決める決断が怖いのは、感情面でも理論の面でもよくわかるのです。失うリスクは怖いのですよ。人間はそういうもんです。
などということを『戦略の要諦』を読み、さらに最近読み返してる人間理解系の本を読んでふと思った。コネクティングドット。

『戦略の要諦』著者のリチャード・P・ルメルト先生は、『良い戦略、悪い戦略』の著者でもあります。『良い戦略、悪い戦略』はほんと名著。
本作『戦略の要諦』では一貫して
「目標設定は戦略じゃねえよ!売上目標立ててパイプラインで必要リード数を逆算して満足すんな!」
「だから最重要ポイントに焦点当てろって言ってんだろうが。あれもこれも方針に詰めてんじゃねぇよ」
「現実ちゃんと見ろや。顧客インタビューとか施策レビューちゃんとやってんのか?」
と言ってるように思えました。自戒を込めて読みまくりました。
※いずれもワシ解釈の超意訳
「損失回避性」など、なぜ人間理解は重要なのでしょうか?
私なりの整理ですが、
■マーケティング観点では
・マーケ予算が限られる99%のマーケ担当者の限界突破の鍵は人間理解にあると思います。
・なぜならば、本能に強烈に突き刺すベネフィットを見つけ出せるからです。CVRが高まるでしょう。購入意欲が高まるでしょう。
・さらに、広告宣伝費が業界トップクラスでないなら、記憶効率で勝つことを目指すしかないからです。そこに認知機能(注意、記憶、理解、想起など)に関する人間理解が不可欠です。
・さらに人間理解を深めることで、仮説が次々と思い浮かんで、打ち手が止まらず競合の追随を許さない状況も作り出すことが可能になるでしょう。
だからだと思っています。
こういうのを学べる勉強会を「人間理解勉強会」と称してスノードームで開催しています。
人間理解を深める機会って超大事ですから。
すでに登録済みの方は こちら