TUG(ターゲットユーザー含有率)とは
皆さん「TUG」とは何の略か想像してみてください。
ヒントは、私がSEOのキーワード選定の時によく取り上げるメソッドです。
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Tはターゲットの略です。
Uはユーザーの略です。
そしてGは
含有率の略です。
TUGとは「ターゲットユーザー含有率」を指します。
(英語は難しいのでわかりやすく含有率=Gと覚えましょう)
マーケティング施策を実行する際、リーチ数に対して自社が本当に情報を届けたい「ターゲットユーザー」は実際どれくらい含まれているかをしっかり見極めましょうというのがお伝えしたい内容です。
具体的に例を挙げて説明します。
SEOでよくある間違いとして、月間検索ボリュームが多いキーワードを狙ってコンテンツを作ってしまうことがあります。
例えばWeb制作会社がSEO対策として、月間検索ボリューム10,000件の「ホームページ制作」というキーワードで上位表示を狙いたいとします。
一見するとボリュームが多くたくさんの人にリーチできそうですが、10,000件の中には制作会社に依頼するのではなく自分でホームページを制作するための方法を知りたいという検索ニーズも含まれるかもしれませんよね。
自分でホームページを作る気満々の人に、制作会社のコンテンツが見てもらえる可能性は低いと思います。そうなると、月間検索ボリュームが1,000回の「ホームページ制作会社」というキーワードで上位表示を目指すほうが良い戦略と言えるでしょう。
仮に「ホームページ制作」の10,000件のうち、ホームページを企業に依頼したいと思っている人(=ターゲットユーザー含有率)が1%しか含まれなければ、たった100人にしか届きません。
一方「ホームページ制作会社」の月間検索ボリュームがわずか1,000件だとしても、ターゲットユーザー含有率が50%あれば500人に届くことになります。
つまり、月間検索ボリュームが10,000より1,000のキーワードのほうがターゲットユーザーが多く、より効率的にターゲットユーザーにリーチできることになります。
この考え方はSEO以外でも幅広く応用できます。
例えば化粧品会社がインフルエンサーに自社商品のPRを依頼するとしましょう。
インフルエンサーAはフォロワー100万人、インフルエンサーBはフォロワー10万人だとします。
日頃インフルエンサーAがゲーム実況・食品レビューなど様々なジャンルを投稿していた場合、100万人のうち美容に興味のあるターゲットユーザーはたった1万人程度しかいないかもしれません。
一方、インフルエンサーBは普段からスキンケアやコスメについて発信する美容アカウントの場合、フォロワー数は10万人でも美容に関心のあるターゲットユーザーが9万人もいるということが考えられます。
ただ単にフォロワー数が多い100万人よりも、数としては見劣るかもしれないですがTUGが高い10万人のインフルエンサーに発信してもらうほうが、自社が本当に情報を届けたいユーザーにリーチすることが可能です。
管理画面上では1,000万インプレッション獲得できていたとしても、蓋を開けてみるとターゲットではないユーザー100万人に10回繰り返し表示されているようであれば全く意味がありません。数値の規模やインパクトに踊らされず、ターゲットユーザーにしっかりリーチできるのかと一歩踏みとどまって考えることが大切です。
今回はSEOやインフルエンサーなどWebマーケティングを例に説明しましたが、TUGは雑誌や交通広告などオフライン施策でも有効で、普遍的な考え方です。
WHO / WHAT / HOWというフレームワークで考えた時、WHO=ターゲットが間違っていたら、いくら正しい便益を、正しい手法で伝えても恐らく購買に繋がらないでしょう。また、TUGが低いプロモーションを行うなどのHOWが弱いと、費用対効果が悪く施策になります。
リーチ数に対して自社が本当に情報を届けたい「ターゲットユーザー」は実際どれくらい含まれているかをしっかり見極め、メディア選定やキーワード選定を行っていきましょう。
「TUG」というキャッチーな言葉で、メディアプランニングや施策の効率について思い出すきっかけになれば嬉しいです。
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潜在層マーケ勉強会のお知らせです。
前回に興味あったけど申し込みできなかった方はこの機会にぜひどうぞー。
こういう超ファネル思考ですとか、諸々わかりやすく楽しくお話ししたいと思います。

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開催日時:2023年11月22日(水)12:00~13:00
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参加費用:無料
定 員 :50人程度(応募者多数の場合は抽選)
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※主催企業の競合企業様のご参加をお断りする場合がございます。
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